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シーズン終了の9月釣行

毎年のことだが1シーズンはあっと言う間に終わってしまう。

今年はコロナ禍ということもあって一層早く感じた。

 

3月1日の伊豆狩野川解禁釣行時は、まだコロナは他人事のように感じていて、夜の宴会などはマスクもしないで大声で笑っていたのだが、3月21日の石垣先生が主催する芝川交流会で初めてコロナを意識した。全員マスク着用、ソーシャルディスタンスをとっての釣行となる。その後コロナは勢力拡大、4月8日に緊急事態宣言が発せられ計画が乱れ始めた。釣り友も万一の事を考え車1台で行くことに難色を示す。4月11日に丹沢へ行った際も渓山さんと私は現地集合し、釣行中もマスク姿だった。4月半ばから勤め先もリーモト業務中心となり週3回の出社となった。4月末に会社関係者がコロナの犠牲になり、60歳手前にして亡くなった。持病を抱えており直ぐに重症化、最後は家族にも会えなくこの世を去った。5月に入り緊急事態宣言が延長。外出は控えるようと繰り返し報道される。とても釣りに行く雰囲気ではない。緊急事態宣言が解除され、6月5日に家族に嫌な顔をされながら養沢毛鉤専用釣り場へ向かう。一ヶ月ぶりに竿が振れたが、釣り人は体温チェック、マスク着用を義務付けられた。6月末から地方で移動自粛が緩和され、我々も徐々に遠征するようになってきたのだが・・・今度は長雨と酷暑。7月、8月も悪天強行の釣りでなかなか満足とは出会えない。そしてシーズン最終の9月を迎えた。

 

9月5日、那須塩原の渓へ。

早朝出発し日帰りの釣行。天気は落ちついたが残暑ではなく、まだ夏の暑さが続いている。

いつもは上流へ向かうのだが、今日は時間的なこともあり初めて下流へ降りてみることにする。この渓も月半ばで禁漁となってしまうので、林道に釣り人の車が多数見られた。駐車場から1時間ほどのところから渓へ降りる道を探す。

 

 

 

いつもは振り向きもしない場所に所々踏み跡がある。しかしいずれも急な傾斜を下降する道で躊躇してしまう。緩やかな尾根に沿った道を発見して下降するが、フェルトで滑って一苦労。寝不足、疲れ、そして暑さで、河原に降りたときにはバテバテ。体からは熱で湯気が一気に吹き上がり、タバコの煙と熱気と区別つかないほどと渓山さんは言っていた。

 

 

 

どうやら軽い熱中症になってしまった上流方向は通らずで一旦下り、釣り上ったが、釣りに熱も入らなければ集中力もない。そして魚もいない。12時前に退渓した。

その後、塩原温泉を抜け、男鹿川へ転戦したが増水で釣りにならず。龍王峡でそばを食べて帰ることにした。

 

 

 

9月21日〜22日、奥只見の渓へ。

20年くらい前に只見川の上流へよく行っていたことがある。

9月に入渓したとき、浅瀬に婚姻色を纏った大きなサクラマスが数匹、我々に気が付いてバシャバシャと逃げていく姿を見た。残念ながらそれを釣る技も無かったが、9寸ほどの岩魚が良く掛かってくれた。その後、奥只見湖はブラックバスが増殖し、只見川の本流、支流などでも、低水温でも順応するコクチバスが毛鉤で釣れたなどと話を聞くことがあり、それ以降行かなくなってしまった。漁協、団体などの懸命なる努力で再び渓魚の宝庫として復興した様子で、大岩魚の吉報を見る機会が多くなった。

 

 

 

今回は銀山平キャンプ場をベースにし、奥只見湖に流れ込む渓を回ることにした。

前日夜出発、銀山平の遊覧船乗り場の駐車場で仮眠をとり、早朝から一大支流である北ノ又沢を下流から釣り上る。北ノ又は湖の流れ込みから石抱橋まで約2キロは釣り可能。秋になると湖から産卵のために大きな魚が遡上してくる。石抱橋から上流は産卵場となるため永年禁漁。密漁者を監視する小屋もある。

 

 

 

我々はちょうど中間にかかるシルバーライン出口の橋から上流を釣りあがった。河原は広く4.2mのラインを周り気にせずビュンビュン振れるのだが、淡々と荒瀬が続き流れに変化がない。時々流れに突出する石の弛みと流れのサイドがポイントとなる。アタリは多いが手のひらサイズに届かないイワナ、ヤマメが釣れるだけ。そしていい当たりがあるとウグイがかかる。石抱橋の下流は流れが分流するので二人で右左に入ることに。私は本流筋を狙ったが15cmほどのヤマメが1匹だった。橋でまた1本の流れに戻り終了。相方には尺越えの岩魚がかかったが、竿が柔らかすぎて引き抜きを諦めたとのこと。テンカラ竿で一番高価な赤い竿では柔らかすぎて上がらない!とぼやいていた。

 

 

 

 

 

車に戻りキャンプ場へ向かう。早めに設営して昼食後は北ノ又下流とキャンプ場裏の渓を釣ることにした。キャンプ場裏の流れはコンクリートの低い堰堤ばかりの流れだが、数年前ここで60cmの大イワナがフライであがったそうだ。

 

  

 

 北ノ又は午後になってから釣り人が多くなってきた。フライとエサ釣りが多い。河原にも足跡が多くついている。下流は見事に瀬ばかりで私好みの渓相ではない。ただただ河原を上流へ向かって歩くだけ。相方もいい加減飽きたようで、真ん中の橋から戻ろうということにした。

 キャンプ場の裏の渓を道路下から釣り上がる。落ち込みがいい感じで、60cmが出てもおかしくない。12番の逆さ毛鉤を白泡のサイドに落とすとラインが止まった。上げてみると18cmほどのイワナが掛かっていた。人工的な落ち込みが長らく続くがアタリはない。我々のテントが見えたところで私は一足先に退渓した。

 

 

 

 

 

相方も30分程して戻ってきた。着替えをして早めの夕食にした。日が落ちると急激に気温が下がり焚き火が暖かい。相方は下戸なのでビールとお茶で乾杯!夕食はおでんメインとステーキ!アルコールが回り、寝不足と疲れでバタンキュー出来た。早寝して明日朝一番でA沢へ向かうことにする。

 

 

 

 

 

奥只見湖に注ぐ沢は流程が長く、沢登りにも人気がある渓が多い。また登山で人気の山々に囲まれているため、各沢にたいてい登山道が近くあり入退渓しやすい。よってどの渓も釣り人が多い。その中で我々が選んだ沢は上流部に人気がある沢。下流は人気もなく情報も少ない。ダメ元で流れ込みから釣り上がることにした。まずは入渓出来そうなところを探す。木々に囲まれて判り難いが下へ降りた跡を発見し急下降する。

 

 

 

 

 

湖への流れ込みには淵が作られ大きな魚影を期待したが姿はない。古いガイド本では下流は渓相的に釣りの対象外のようなことが書かれていたが、上流へ行くほど渓相はよくなる。大石裏の弛み、反転流、岸壁の際がポイントで相方はコンスタントに良型を上げている。どうやら作戦は成功したようだ。緩やかな流れの石周りがよいと相方から教えられ、私も尺と9寸を2匹釣り上げた。

 

 

 

相方は尺を含めツ抜けの釣果。竿を納めてポイントを譲ってくれた。

湾曲する流れに作られた淵に毛鉤を落とすと一気にラインが張る。寄せようとラインを緩めないで後方下がる。ビュンビュンと糸が鳴く。竿を上流側へ寝かし、後ろに引くと魚が岸辺に寄ってくる。ラインをキャッチし手繰り寄せて最後にネットイン。金ぴかの尺イワナを久しぶりに上げた。その後も釣り友の気遣いのお陰で良型を上げ、今年一番納得の釣りをすることが出来た。

 

 

9月26日、養沢毛鉤専用釣り場で竿納め

このブログを見て連絡くれたMさんと二回目の釣行。

Mさんは完璧に良きウィルスの感染者になった。ワクチンは効かないだろう。熱が相当高い。その熱のせいで愛竿の穂先を折ってしまい、修理が間に合わず今回は私の竿ですることになった。前回不発に終わったので是非釣ってもらいたい、釣らせたい!釣りたい!天気予報では1日曇りマークだったが、朝から霧雨、小雨の繰り返し。前夜のまとまった雨で川は増水。濁りは然程ないのが救いだ。午前中は興味津々の毛鉤巻き講習、午後券で入渓することにした。養沢も昨年の台風19号、今年の長雨の影響で渓相の変化が激しい。6月に行った時、淵が浅くなったな〜と思ったところが今回は無くなっていたり、大きな石の位置が違っていたりとか自然の驚異を感じる。

 

 

 初めての毛鉤巻きは王道の伝承毛鉤と逆さ毛鉤の巻き方。完成するまで一度巻き方を見てもらい。次回からどんどん作ってもらう。分からなくなったら質問してもらい、出来上がったら評価。こうすることで脳に叩き込み、身体で覚えてもらう。

昼食後に区間中流から入渓した。川に下りると相当の増水だった。いつもは簡単に渡れる流れでも、流速が早く流れが厚く苦労する。ポイントは半減されて限られる。ちょっとした溜まりに毛鉤を流すとすぐに8寸のヤマメが釣れた。

 

 

今回の主役に早く感覚を味あわせたく私は竿を畳む。基本的ポイントはわかっているようだが、細かなポイントがあることに気がついていない。落ち込み下のプールに程よい反転流があり毛鉤を打つ。ラインを弛ませて毛鉤を深く潜らせ、長めに流す。ラインが勢い良く上流側へ行きアタリがあったが・・・手にくる感触でアタリを取ろうとしているのでわらかなかったようだ。

 

 

 

最後のポイントはいつも魚が溜まっている橋の下。護岸コンクリートの際にヤマメが見える。上を釣っているフライマンに相当攻められているようで反応は鈍い。毛鉤を蟻に模した16番に変えてもらう。一投目に水面を割って出た!しかしびっくりアワセでワンテンポ遅く惜しくもかけることが出来なかった。雨足も強くなり夕マズメを見送ってここにて竿を畳むことにした。感覚は味わうことが出来なかったが、ポイント、魚の出方など理解してもらえたと思う。Mさんは屈辱を晴らすために養沢に通うと!

 

 

2020年のシーズン終了。コロナ、長雨、酷暑と至るところに影響が出た。来シーズンはどうなるのだろうか?直ぐに良くなるということはありえないだろう。人間にとって環境は悪化するばかりだが、魚は順応するのが早いのだろうか。2021年の作戦を早めに練ろう。

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